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ヘイトフルエイト・俺たちに明日は無い [Graine de film]

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内容とは全く関係ない、モリエール像周辺@パリ。リシュリュー通りとモリエール通りが合わさる三角な場所。


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【ヘイトフルエイト】

今回は二本とも、痛そうだったり死んじゃう人がバタバタ。

まず最初は、あの監督のあれ。




2015年アメリカ

2016年日本公開


ヘイトフル・エイト [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ギャガ
  • メディア: DVD



まず、一言で「えげつない映画」と言っちゃったら、

それでオシマイになっちゃうけど、

とにかく誰がイチバンえげつないかを競ってる話と言ってもいいかもしれない。

それが、娯楽映画として成り立ったのは、やっぱりこのタランティーノ監督の腕がいいからかも。



クエンティン・タランティーノ監督というひとは、

「自分がいち映画ファンをいう枠からはみ出したくない」という話を過去にしていますが、

作る側に廻っても本当にサービス精神旺盛というか、本人が楽しそうなのも分かります。

基本、血がドバッとか痛々しいのとかバイオレンス系とかあまり観ない自分だけど、

タランティーノだったら観てみようと思ったのも確か。


あんまり書くとネタバレしちゃうので、大まかに言うと、

マカロニウエスタンなのに主人公が、黒人爺さんバージョン?

その黒人に、サミュエル・L・ジャクソン。

そして、いっぱいいっぱいのアヤシイ人に、何人死んじゃうんだよ!?っていうほど、

死者の山、累々。


しかし、観終わった後に爽やかにこそなれないけど、

何だかすごいものを見ちゃった感が残ります。

それは、ただ人が沢山死んで行くというだけのコトに終始せず、ミステリー風味を纏わせたから?

ところどころ、「そうなんだー」「そうだったんだー」と、唸る自分。





そういえば、「マカロニウエスタン」というのは、日本だけで、

本国アメリカでは、イタリア製西部劇を「スパゲッティウエスタン」と呼んだそう。

1965年「荒野の用心棒」公開の際、

今は亡き淀川長治氏から、スパゲッティは貧弱だからマカロニという意見が出て、

そのまま採用されて今に至る・・・・とか、初めて知りました。







ちなみに、この映画のナレーションをしているのは、監督自身。

タランティーノが、「いち映画ファン」というのが、こういう部分で頷けるかも。




エンリオモリコーネの音楽と、雪山の美しさ、道の途中の十字架、

これらと対比すると山小屋の中での出来事は、コントラストがキツすぎやしませんか。



最後に、

この映画を色で表すとしたら、

白(雪)・黒(黒人の主人公・みんな腹黒い)・赤(血)かも。(*-ω-)








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【俺たちに明日はない】

二本目は、ちょっと古い映画です。




1967年アメリカ

1968年日本公開



俺たちに明日はない [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
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アメリカ1930年代、世界恐慌時代がバックの物語。

そして、実在した「ボニー&クライド」という大泥棒の犯罪映画。


「犯罪映画」とはいいつつ、最初のノリは軽く、そのへんに出かける感じ。

景気が悪く、真面目に働くのがアホらしくなるのかもしれないけど、大泥棒っていうのが時代だなぁ。

今の世の中、監視カメラや防犯カメラがあちこちにあり、ネットも携帯も普及してて、

こんな昔の泥棒劇が、何だか可愛くも思えました。

私がこの「ボニー&クライド」を初めて知ったのは、ゲンズブールの曲。

題名もそのまんま、「ボニー&クライド」。

世界恐慌の中で伝説になった大泥棒。何だかロマンを感じる。

アーティストがネタにしたがるのも、分かる気もします。


映画は最終的に、マシンガンみたいなので撃たれて、

ハチの巣のようになって彼らは死んでいってしまいます。

逃走途中の二人の様子をたまに挟むのですが、

ぶっきらぼうでその場だけのように見えて、実はお互いを愛おしむ二人の姿を垣間見られます。

逃げても、最後は逃げられないままだったけど、

暗い時代に、走り抜けて行った若い二人の姿が当時の空気と共に味わえました。


そうそう、オマケは、

細くてチャキチャキな、若かりし頃の、フェイ・ダナウェイが観られたことかな。









映画とは直に関係ないけど、ゲンズブールの「ボニー&クライド」を。

大泥棒の彼らをそのまんま演じた、

ゲンズブールとブリジット・バルドーがなかなかハマってます。

BBこと、ブリジットバルドー。

キレイだけど、顔コワイよね。(゚ω゚;)

 

 




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