パックスとユニオン・リーブル [お出かけ風景]
コルマールに行ったのは日曜日。休業日の帽子屋さんの前で、仲良くウインドーショッピングしてた素敵なご夫婦らしきおふたり。
【スキとカワイイを拾いながら歩く楽しみ】
コルマールは観光地。
まともに大通りを歩けば、観光地な通りが出迎えてくれますが、
しかし、そこはやっぱり、私としては「一本裏」を選ぶのが筋かと。
まだ大通りを歩いてる最中。クラッシックなキャラメル色の車が走り抜けている、この瞬間が可愛かった。
このあと、一番賑やかな場所から少し遠ざかります。
カッコイイ金具!壁の油彩のような上塗りを繰り返した色合いもさることながら、扉の金具の細工がスバラシイ。
板止めを兼ねているのか、ドアの半分ほどが金具で留められていて、
可愛らしい意匠なのに重厚なイメージに見事にまとまってる。
金具好きの血が沸騰寸前でした。(笑)
コルマールの街はチャリ乗りさんが多かったです。
真ん中の小さいチャリ、ハンドルが無いのは防犯のためなのか、既に盗られちゃったものなのか・・。
半地下の入口。
石を積んで作られた空間、扉の朽ちかた、金具のデザイン、どれを見ても完璧。
ただのマンホールと言えばそれまでですが、ピンコロ(四角い石)の配色や崩れた壁、砂の量、
本当に、何気なくこれが存在してる?
私には、全てが計算しつくされたようにしか思えなかったです。
そして、気が付けば「顔面アート」発見。「しかめっ面系」、それとも「含み笑い」?
こっちの「面喰った系」は目が十字架かな。 そういえば、トランプのクラブ柄、元々は農民を意味してるそう。
ドア周りから二階の窓まで絡みつかせた黄色いバラが素敵すぎます。
「窓辺にバラ」を絵のように実行するとこういうコトになるんだなぁー。
ちゃんと各窓辺に黄色いバラがそっと寄り添うように枝が誘引されてて、もう、これは完敗です。
四角い鉢のような石の横に、小さい植木鉢がちょこんとあるのもイイ。
地面が柔らかそうな錯覚に陥った場所。 ・・・中の機器(?)は無事ですか?!
敷地の奥から道路を静かに眺めているサイを発見。「防犯」のために玄関で待ち伏せ威嚇体制?
これは、一種現代アートの枠かもしれません・・・やっぱ「現代アート」でしょうか。
「工事中」と一言で片づけられない美しさがありました。
向こうに歩む若者、こちらへ向かう年配者。@大聖堂前
この若者も年配者も、カップルだけど「夫婦」じゃないかもしれない、のがフランス。
帽子屋さんの前で仲良ししてた「ご夫婦」らしいあの方たちも、違うかもしれない・・・。
フランスは1999年に制定された、「パックス」という仕組みがあり、
税金などの優遇付きで準結婚の扱いなので、最近は結構な数のカップルが「パックス」らしいです。
日本語に訳すと「事実婚」。
もともとは同性愛者などを保護する目的でつくられたそうですが、
仏大統領のオランドさんもこの「パックス」?
と、思ったらこのかたの場合は、サルトルの時代からある「ユニオン・リーブル」という括り。
結婚>パックス>ユニオン・リーブルとなり、パックスよりも緩いようです。
どっちにしても、フランスの出生率が上がったのもこの仕組みのおかげもあったとか。
日本も出生率低下に何か手立てを考えるとしたら、参考になるのかも。
えーーと、
しかし、日本語の「事実婚」ってなんか生々しいので、
是非、呼び名はフランス語のまんま「パックス」か「ユニオン・リーブル」、
そのまんまでお願いしたいです。( ・ิω・ิ)