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オリオン座流星群とパン [ひとりごと]

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クールダウンの為ではなく、自分の中で「腑に落とす」という作業。


【久しぶりの「中種法」】

昨日の朝から常温で発酵させてあった「中種」。

今日の朝捏ねました。

一部は冷凍、残りを今日のお昼に食べる予定。

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あっ、・・ちょっと顔に見えちゃう配置でした。(ノ)ω(ヾ)      第二発酵、そろそろいいかな。

丸いパン、一つは「十字」切ってます。

もう一個は「麦の穂」の文様。

どっちも古くからのカタチ。

食べ物への感謝や収穫への感謝を意味してるようです。

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発酵中には霧吹き、焼く際にも蒸気を加えます。   焼き上がりのクラスト(皮)はパリパリ。

オーブンから出したパンに耳を近づけると、

「パキパキパキパキ」と、小声で話しかけてきます。

これが何だかカワイイ。

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一枚は、スモークサーモンとクリームチーズ。 もう一枚は、ピザソースとチーズ+ルッコラなど。

黒い輪っかはブラックオリーブ、ハーブはディル。

左は、仕上げにちょっとイタリアンドレッシングかけています。

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「中種法」とは、予めゆっくり発酵させた生地を用意して、

本捏ねの際に混ぜて一緒に生地をつくる方法。

下は、今回参考にした本です。

冒頭の「はじめに」、著者のパンとの出逢いと感の項、何だかジーン。

ナショナルデパートの「四季のカンパーニュ」とライ麦のパン

ナショナルデパートの「四季のカンパーニュ」とライ麦のパン

  • 作者: 秀島 康右
  • 出版社/メーカー: マイナビ
  • 発売日: 2012/04/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


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【脳科学的チルアウト】

昨夜、本を片付けていたら2008年のブルータスに読みふけってしまいました。

「チルアウト」とは、元々は音楽用語。

それは、脳科学者の茂木健一郎センセイの考えるチルアウトでした。

そういえば、昭和から平成へ突進しっぱなしの我々日本人は、

クールダウンの方法さえもを知らずに過ごしてしまったのかも。

以下、内容を一部抜粋。

興味あるかたは是非読んでください。

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『明と暗、寒と暖、大と小。人間の脳はもともと、非常に
「コントラスト」を好む傾向があります。なぜなら、脳の
中では全てがコントラストで表現されているから。
「明」そのものにも、「暗」そのものにも情報はありません。
ただ、明と暗のコントラストにこそある。それは人間が
昼と夜という強烈なコントラストを描く、地球という惑星の
上で脳を進化させてきた生物だからです。
常に変化のない環境に暮らす生き物ならコントラストは
必要ありませんが、人間、そして地球上のあらゆる生き物は、
コントラストを糧として生命を養うように自身を作り上げて
きたのです。だから僕たち人間もまた、安逸(あんいつ)と
熱狂というコントラストを愛さずにはいられません。

フリードリッヒ•ニーチェが「舞踏」という言葉で神なき世の
人間の営みを記述したように、現代の人間は熱狂的な踊りの
ただ中で生きているようなものです。しかしその熱狂の本質を
知り、生命学的な輝きを心ゆくまで味わうためには、舞踏の
ただ中にいるばかりではなく、魂を冷やし、身体を休息させて
そのコントラストの中に、かつての熱狂を振り返る必要が
あるのです。この休息の時間「チルアウト」は、休息自体が
目的なのではなく、生活や仕事が輝いていた、その時間の意味
を自分の中で腑に落とす、落ち着きどころを見つけるための
だと思うんです。

徹底的に絶望すると、底に着く事ができる。そうすると、底が
足がかりになって浮上していきます。中途半端に休んでも
上昇のためのエネルギーは発生しませんから、チルアウトする
なら、その前にまず、踊り尽くさなければなりません。
休息もまた、底を打つくらい徹底しなければ。
自分の中の低い、暗い、冷たい魂の硬質な手応えを感じる
くらいでなければ、意味がないと思うんです。
だから心地よくチルアウトすることは、以外と難しい。

僕の知る範囲だと、たとえばウィスキーの貯蔵庫は相当
チルアウトな空間でした。京都郊外の山中や、スコットランド
の各地に点在するウィスキーの貯蔵庫は、いずれもひんやり
とした空間に悠久の時間が流れる、現代的な熱狂の入り込む
余地のない、深い井戸のような場所でした。
あとは携帯電話の電源を切ること(笑)。
不可視の情報の網からオフラインになった瞬間、まさに安逸
の底を打つ感覚があります。

そしてそれより遥かに深く、というか、遠く熱狂を離れるため
の対象が「宇宙」です。宇宙について思いを巡らすことが、
僕にとって最大最強のチルアウト。
だってそれ以上どうしようもないんですから。

たとえば「ワールドミュージック」と言うと、まだあちこちに
人間同士を隔てる余分なものが残る世界に身を置いている感覚
があるけど、「アースミュージック」と言った瞬間に、すごく
遠くから、分割不可能なたったひとつの地球を見ている気が
しませんか? 大切なのは「距離感」なんです。

現在ただいまの生活から、時間的にも空間的にも可能な限り
距離を取ることが僕らにとってチルアウトになる。

たとえば今、温暖化の問題が騒がれているけども、
全球凍結時代、地球全体が赤道に至まで完全に氷床に覆われた
時代もあれば、そこから温度が100度も上昇し、生物の形態
が爆発的に多様化した、「カンブリア爆発」と呼ばれる
時代もある。そういう地球の地質学的なスケールの歴史に思いを馳せると、
魂が冷却されるんです。

要はどれほど大きな客観性を持てるかということ。

そうして、直面している生活や仕事を離れて、自分自身を
眺めてみる。それはつまり、現在進行中の自分の思考や行動
そのものを対象化して認識する — メタ認知という事です。

海をどこまでも潜っていって、到達した底にあるのは、
地球かもしれないし、宇宙かもしれません。
その揺るぎがたい、巨きなものに突き当たったとき、
人間は再び、熱狂の陽の下へ浮上することができる。
絶望するにせよ、熱狂的に踊るにせよ、足がかりになる硬い
ものを蹴るためには、一番底を探らなきゃならないんです。

僕が考える究極のチルアウト作品は、アーサー•C•クラークの
幼年期の終わり」、あるいはスタンリー•キューブリックが
映画化した「2001年宇宙の旅」です。
宇宙人がやってきちゃったら、人類は否応なく、視点を宇宙
に持ってきて、人類自身をかえりみなければなりません。
それは現生人類が底を打って新たな進化へ漕ぎ出すための、
チルアウトの瞬間です。』


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【チルアウトの効能】

今日焼いたパンと週末のオリオン座流星群、

私の中では何となく「コントラスト」が濃い部分。

よーく考えてみれば、パンの発酵というのは微生物クラスの運動。

何気なく食べるパンも地球の恩恵の中でつくられていて、

その地球に降りそそぐ流星もまた「宇宙」の一部。

毎日毎日、とりあえず「自分」を中心に(仕事や何かの都合という意味で)

動かざるを得ないガチガチに凝り固まった部分を、

宇宙とか微生物とか、そんな世界に入りこめると、

ふっと全身のチカラが抜ける気分に。

多分、きっとこれも「チルアウト」の効能なんだろなぁ。

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宇宙を想像するだけでもいいんだけど、

実際見てみたい!というのも本音。

今週末はオリオン座流星群のピークがきています。

今回は、月の明かりもそれほど邪魔をしないようなので、オススメらしいです。

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500円で買った小学生用の早見盤。     土日の夜23時頃の東の空で、観られるかも!

澄んだツベタイ空気を吸いながら、ちょっと夜空を見上げてみよっかな。 

(* ̄ω ̄)  ☆ アッタカイ格好しないとね。


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